ROCK IN JAPAN FES.の日記(後編・6日)

O-ant2006-08-06

早くも日焼けとモッシュの痣が痛ェ。体に付いた傷の分だけ、同時に思い出も刻まれてゆくのさ。嗚呼、エヴァンゼリン(誰)、ソナタを想いて身を焦がす我は灼熱の太陽に近づこう。想いが比例して力になるのなら、ロウで造られたこの「はね」を広げて「空も飛べるはず」!!(それは舞丹旅では無く、本家本元Sピッツの方ね)




SEXか!!(タカアンドトシ風で)




ノベちゃんが会場まで送ってくれた。どうせだったら中入っちゃえばいいじゃん!ちょうど手元にはホラ、チケットが。こういうときノリのイイ大人は素敵だ。「よっしゃ、よっしゃ、よっしゃー」の雄叫び一つで行動してくれるから。会場前でパシャリ(写真左)。スンマセン、浮つきすぎでした。灼熱の太陽に近づこう。想いが比例して・・・あ、ひつこい?


グループ魂(GRASS STAGE)
荷物を置いてケンパイをして、モーニング。
ええよ!ええやないデスか!このモーニング。
小鳥の囀りと「ペニスJAPAN」をBGMにしてトムヤムラーメン。なんか俺、フェス行く度にこれ食ってる気がするわ(苦笑)。ナンプラーがね、好きなんです。


途中からステージ前方へ。この暑い中サダヲさんが皮ヂャンを着ているいるのかどうかを確認しにね。したらばゲスト!っつて郁子ちゃんの登場!するやいなや港カヲルの激しいセクシャルハラスメント(通称シャルハラ)、言葉責めに遭い「うまい棒食べたい」とか言わされてて爆笑。やたらMC面白いし、歌詞も。「セックス・ドラッグ・パックンマックン」とか「人を愛すると書いて愛人です」とか全然脈絡ない歌詞が語感のみで紡がれてきやがる。割と発音もいいので全てがスマートに笑いに繋がってくれた。朝から楽しくなってきた。こうやって回想してるだけでニヤけてしまう。


YUI(SOUND OF FOREST)
去年の時点では「誰?」的な冷遇のされっぷりだったのが今年は見事、超満員の森。凄い凄い。
セッティングが上手くいかなかったのかベースのアンプが不調だったりしたけれど、YUIの歌声はちゃんと後ろの後ろまで届いてきたよ。セットリストも大満足で「Merry go round」も聴けたしシングルは全曲やってくれたし初めて見る人間にはとっても優しいステージになってました(あれ?Tomorrow's way歌ったっけ?)。
「Good-bye days」を最後の手前まで引っ張って引っ張って、それ終わったら見事に人がハケやがった(苦笑)。おいおい、この後最高の名曲「TOKYO」が控えてますよ!とかく言う俺もレイクのドーパンが今にも「GAME」をやりだすんじゃないかと内心ハラハラ焦りまくっていた!!(何このビックリマークは)


よかったよ。声出てなかったけど。完成されてない青さはYUIの売りでもあるんだからそこは大目に見れるんじゃないかな。素っ気無いMCもかえってYUIの持ち味である少年っぽさに一役買ってたと思えるし。そこがヲタ心をくすぐるんだろう。


ヲタといえばヲタ。
なにゆえヲタって単語を引っ張り出してきたかと言うとYUIって物凄くキモヲタ受けがいいんだと。後ろの男女が言ってた。例に寄ってカップルでライブに来て男の方が彼女に「〜って〜なんだZE。」と得意げに薀蓄垂れるアレだ。で、確かにYUIの時間は最前近辺から妙に野太い声が垂れ流されていた事からもその情報があながちデマでも無いことを知る。
「キモヲタイパーイ」「ねー、キモいね〜」
などと一喜一憂するカップルの人たちの目の前には「ZONE」って書いたTシャツを着ている金髪の快男児が肩をふるわせているのが目に入りませんか。いや、むしろ入らないでいてくれたほうがいいのだけれど!!


何故こんなモノを着てきたよ、俺!!


DOPING PANDA(LAKE STAGE)
改めて考えれば何がレイクなんだろう。本公園で一番枯渇した、アスファルトのカタマリみたいなこのステージの那辺を指して湖と呼ぶか。


YUI終わりで水を購入し、小走りでレイクに到着する。え?急いでいるのに水なんて買っているのは何故かって?HAHA、それはアレだ、決まっているじゃないか、こいつを大胆にブチまけてレイクステージを本当の湖に変えてやるのさっっ!!!!




…これで!?


あの話を思い出しました。スプーンで川の水を掬ってオケを一杯にするアレです、あの拷問譚です。


しかも「GAME」やり終えた後らしいやないデすか!(後のセットリストを見るに)そうとはつゆ知らず「まだかな〜、GAME来たら水ブチまけたんねん。ウヒ。」「そろそろ終盤やしな、GAMEきそうやな、気合い入れよ。」「おっかしいなぁ〜?アンコールやるんかな?ロックスターのことやからな、意表を付いてきそうやな。GAME」「…ないやん。」
とモノローグで現場を実況してみました がっ!!
とどのつまりがGAMEは二曲目で披露されており俺が到着した四曲目は既に完全燃焼した後のチルなカフィ・タイムだったようです。Take me your paradiseにはGAMEが不可欠なんです!!


とか何とか言いながらもちゃっかり暴れた。「The Fire」がこんなに楽しかったのは初めてかもしれない。でも演奏ガタガタでしたね。


POLYSICS(LAKE STAGE)
ここで暴れとかないともう、ないので。この後はohana→矢野さん→チャラでバインの予定なので。燃焼所をポリに定めて喉ごしらえをね、ルービでね。焼き上がりが遅くて食べれなかった餃子をポケットにネジ込み、一曲目から「シーラカンスイズアンドロイド」で男三人、モッシュピットに特攻(ブッコ)む!いや、この曲好きじゃないけど。暴れとかないと。
して連続で「カジャカジャグー」「URGE ON!」マジで最高に楽しかった!もう、久しぶりに見たけど良い意味で何にも変わってない!「URGE ON!」では周り近所も巻き込んでモッシュ地獄に。右も左もわかんねーよ、上か下かもわかんなくなりそうな位に踊りまくった。最近の曲はわかんなかったけど退屈はしないし、古い曲も要所要所で挟んでくれるから間延びナシ。欲を言えばラストが「スリーオースリーオーマン」だったらもう、想像しただけで鳥肌が立つわ。間違いなく今回のアッパー系では一番楽しかったよ。レイク総立ちで踊りまくってたらしいよ。後ろ振り返る余裕とかないけど。とりま「URGE ON!」の気持ちよさをあと60行くらい使って語りたいけどしんどくなってきたからやめる。命拾いしたな。


ポリは基本16でダンスビートだから踊っててもそんなに疲れないしちゃんと客のノリが合うんだよね。まぁ客そのものの年齢もそこまで低くないだろうしバラバラに見えてお互いに無理の無いように踊ってるよ。


ohana(LAKE STAGE)
この時間にレイクにいれた事が、今日って一日を決定付けた。
ポリで暴れるだけ暴れて(最初三人でいたけど勿論みんなはぐれる)ビール飲んでメシ食いながらohana。ピースフルって良く言うけどまさにそれ。天気も絶好。全てがohana日和。


郁子ちゃんもオオヤさんも永積くんも(何故か皆、彼の事は「くん」付けで呼ぶよね。)、欣木さん始めバックの皆さんも再びの港カヲルも(笑)。も、何だって訊かれても何なんだろう(苦笑)。


ダンスも歌も可愛い。


終始笑顔。


矢野顕子 featuring レイ・ハラカミ 〜 CHARA(LAKE STAGE)
ハラカミさん地味すぎます、オブジェのよう。(笑)
ちょっと癒されすぎたかなってのとハングリーフィールドの三色丼がどうしても食べたくなってしまったので一度中抜けすることにして移動。噂の冷やし茶漬けも食べたりしてやることやったな、そろそろバイン様へ向けてお膳立ての頃合だなって再びレイク戻ったら尋常じゃねえ人の数。人が、人ゴミのようだって表現を借りようか。


苦言を呈すなら今回のフェスで一番期待を裏切られたのはCHARAでした。兎にも角にも声が出ていないので、その他のどんなパフォーマンスを見せても白々しいようにしか映らなかった。折角「Swallowtail butterfly」をやってくれても、ただ垂れ流しの無駄遣いにしか聴こえなかった。
規制がかかりそうなほどレイクに集まった人たちはどんな風に思ったんだろう。それは知らないが俺はもう、CHARAのライブを観たいとは思えなかった。甘ったれんな、一から練習してこい。


GRAPEVINE(LAKE STAGE)
知り合いという知り合いがGREEN STAGEのE.YAZAWAを見るという話だったので孤独。吉野寿は孤立無援の花と言ったけれど誰かと一緒にいれるなら一緒がいいよね。俺は人間が好きだよ。特にナオンね。


ノベちゃん来たじゃない!バインなんて一曲も知らないとか言いながら。


だから俺は期待しすぎたのかもしれない。
や、俺はいいんだ、どんな曲をやられてもバインはバインだから、演奏と歌と照明がしっかりしててさえいれば。でもそれを、何の予備知識も無いノベちゃんに少しでも早く多く伝わってほしくって、セットリストには過剰に敏感になってしまったかもしれない。


偉そうに言った舌の根も乾かないうちに言うけど俺にはバインの中で大好きなアルバムと全くといっていいほど聴かないアルバムがあって「覚醒」「退屈の花」「Lifetime」「another world」「イデアの水槽」「デラシネ」「OUTCAST」が前者、それ以外が後者。夏っぽさ無視も入れていいなら前者だね。


話戻すね。早くも一曲目から「いけすかない」は最高。倖田來未の言葉を借りるならテンションぶっちぎりでHIGH、だ。単純でいてキャッチー、ちょっと無駄のある、もっさりした感じが実に良いよ。自然と体が垂れてくるような。これを味わいたい時にはDVDを再生しちゃうね。


続いて「discord」。これは本当に、全くといっていいほど食指の動かない一曲なので、それを書いただけで充分だと思うので割愛。


広がりのあるアルペジオから「放浪フリーク」。多分皆がそうだと思うんだけどAメロでのいきなりの転調が面白くてクセになる一曲。最近のバインのシングルの中ではキャッチーな方だと思う。この日のセットリストの中でも一番爽やかで夏っぽい感じなんじゃないかな。でもイメージは昼下がりかも。


の次には「想うということ」が。なんかもう、懐かしすぎて何の曲だかわかんなかった(苦笑)。この時期はバイン聴いてなかったし皆がいうほど特別好きな曲でもないんだけど聴いてるうちに「あー、そういえばあったねこんなの。いいね。」って思ったら!!


新曲か!「スレドニ・ヴァシュター」というタイトルらしい。言葉の意味はわからんがとにかく凄いカッコイイぜ。ゲシュペンストばりだぜ。もちろん曲もカッコイイぜ。ミドルテンポの中に激しさを内包しつつイントロなどで見せるキメでバシバシッとその激しさを、刃物と刃物を合わせた時に出る火花みたいに散らし覗かせるという玄人芸が光る。


でもこれだけじゃ、もっとバインの真骨頂、暗くてダルいのくれよ。それでもってノベちゃんを絶望的などん底に叩き落してやってくれよ。というところで。


KINGDOM COME


(何、この改行の嵐は)


も、「豚の皿」かこれのどっちかをやってくれないと苦情の手紙を書いてしまいそうだったので!危機一髪ってところだ。思わず心の中でガッツポーズしてしまった。あ、今ちょっと表現に誇張が入ったね。嘘、してもないくせに書いてみた。


しかしイイぜ「KINGDOM COME」、全然客がノらない!(ノるような曲じゃないのは重々)クネクネと首の据わらないかわいそうなコさながらアンデッドな踊りをみせていた俺はさぞ気持ちが悪かったでしょう。逆に怖くて後ろを振り返れなかった。
ひたすらダウナーな、でも狂気じみた時間が続くよ。長い長いアウトロはインプロかって思えるくらい楽器戦の応酬で息もつかせない。…ほどでもないが痺れる。…こともない。
でもその長さがとんでもなく心地良い。空もすっかり黒くなって、真紅の照明が煌々と、惑星のように輝きつづける。確実に、完全に隔離された世界。矢沢永吉という日本ロック界最強の男からも、チャットモンチーやソイルといった新進気鋭のエネルギーからも、ましてやさっきまで同じ場所にいながらバインの出番になると忽然と姿を眩ました幾千人のCHARAファンからも、その全てに見放されながら、何も無い暗闇の中でひたすらに赤い光を湛えるGRAPEVINEという恒星(温度が低いって揶揄ではない)。


言い過ぎなんだが、周りが宇宙に感じた人間が現れてもおかしくはない。それ位のエネルギーが「KINGDOME COME」には濃縮されていた。


一息つくようなMCを挟んで(希望としてはバインはMCも無しでいてもらいたいバンドだ)来月リリースの「FLY」を演奏。これは〜…余り心に引っかかりませんでしたね!正直。カップリングに期待しましょう。タイトルもヤバいです、「大脳機能日」「エピゴーネン」(笑)


後半、激しく!なったところで暴れだすでもない、ちょこっとだけ激しく「Reverb」と「その未来」を叩きつけて終幕。実際のところ「KINGDOM COME」で心を奪われ疲れたのでこの辺りの事はどーでもいいです。筆もインクが足りません。「Reverb」なんて「想うということ」同様すっかり忘れ去ってた一曲です。「その未来」はまだ記憶に新しいのでなんとか。でもCDなんかより全然良かった。地団駄踏むような煮え切らない苛立ちにも似た激しさがある曲だと思います。


程なくしてアンコールに応えエブエブ。あえて通ぶって書きましたが正式名称「Everyman,everywhere」というバイン大作系最新曲です。何故か、さしてキャッチーでもない歌メロでジワジワと侵食してくるお得意のパターンですがまぁ、その、あんまし好きでもないです。ぶっちゃけ。「望みの彼方」や「アナザーワールド」に比べちゃうとポップさに欠けるというところですか。ですかってなんだこの気色の悪いヲタ口調だ。やめろ。


方向性を分散させすぎなかったのが良かった。あれもできるよ、こんなのもできるよって色んなタイプの曲を詰め込みすぎなかったので見る側としてはバインを理解しやすかったんじゃないだろうか。それとも退屈に感じた?俺は昨年末のCOUNT DOWNにおける「豚の皿」〜「KINGDOM COME」を見てないからなぁ… あと、欲を言えば「GRAVEYARD」はやってほしかったなぁ。。


あ、29日も見るからお楽しみって事にしときます。


再度スタート地点に戻り、荷物を担いで帰路へ。DJブースではスピッツの何かが流れていた。是非とも生で聴きたいような一曲だった。そういえば24時間前にここを通った時には「粉雪」が流れていて鳥肌が立ったっけ。本当に、この世のヴォーカリストで一番キモいのはイザムでもサンボ山口でも無く藤巻だと思う。


勝田行きのバスに並んでる最中で永ちゃんファンのアフターパリィ(早い)みたいのを見た(写真右)。やっぱし今回、矢沢永吉の出演は賛否両論を巻き起こし、一番誰しもの耳目の的となったみたいだが俺はそのステージを見なかった。けっこー悲しいです、これはこれで損はしてないけどできることなら見たかったなって思いは隠せんわ!
永ちゃんのファンの人たちはこのクソ暑いのにきちんと白スーツでキめたりしてカッコよかった。永ちゃんファンの人と一緒に写真を撮っている人も何度も見かけた。異色とか異端とかあるけれど、人としてきちんとしてさえいれば皆仲良くなれるはずだって再確認したよ。永ちゃんはそのファンも含めて出演者だったとこあるよね(苦笑)、だからってワケじゃないけどヨソのファンがやったら顰蹙を買うようなことでも永ちゃんファンなら許される、そんな場面があった事自体を許せる。贔屓とかじゃない、でも役得は存在するじゃない。だからそれとは反対に、音楽性がどうとかファンがキモイとか虐げられたり蔑まされてるバンドのファンの人の声にも同時に耳を傾けていたいって思えるんだよ。


コンタクトのズレと日焼けによる腫れでお仕事になりません!だから今夜こうしてこの時間帯に日記が更新されているわけです!!


ROCK IN JAPAN FES.2006にてお会いできた方、そうではなかった方、一方的に発見したはいいが何か話し掛け辛くってそのままにしてくださった方、同じバンドを見て盛り上がった方、この日記を読んでくださったアナタ、ありがとうございました!ここから感動のスタッフロールが流れますので素敵なタイミングで一行ずつ下へスクロールさせてドラクエ気分でも味わってってください!!じゃあね、また来年!!!!