LLR Vol.3@Zepp Tokyo

急遽かのさんがチケットを入手できたってゆうのでお誘いがかかり参加。もう諦めてたんだけどやっぱり行けるとなったら行かなきゃウソ800デショーガ。「うれしくない。これからまた、ずうっとドラえもんといっしょにくらさない。」なのです。


注意事項のアナウンスの後、暗転。「蝶の羽飾り」からライブはスタート。今回はスタンディングという事で普段に比べて比較的アッパーな選曲がなされるだろうと期待をしているオーディエンスに火をつけるにはもってこいの選曲。


…ダメだ。物凄く客観的な、aikoに興味が無いヒトが読んでも面白いレポートを書こうと思ったけど俺にはできない。筆が鈍る。
かいつまんで行こうじゃあないか。


「あなたと握手」「桜の時」と続き4曲目で早くも「mix juice」、更に続いて「more&more」。この「more&more」が2tone verになってて凄くいいんだ。ステージ上でホーンのメンバーとかも踊りまくってるしBBBBのメンバーが参加してるのがなるほどと頷けるアレンジだった。


そこから「夏服」で一度クールダウンさせるんだけど残念な事が早くも。今に始まったことじゃないけどさ、aikoのライブは老若男女いるから楽しみ方は自由って言ってもバラードで一緒に歌うのは本当に止めて欲しい。バラードってのは頭のテッペンからつま先まで(c)全ての神経を使って聴きたいんだ、言うならば非現実な、ここではないどこか(c)(pgr、へ逝きたいので名も知らぬオナゴの歌声一つでコンセントレーションが乱れる。楽しみにしていた選曲だっただけに物凄く残念だった。
その後「スター」も同じような騒音に苛まれながらもaiko自身の声が若干快調ではない事に気付く。


アコースティックver.の「ジェット」「こんぺいとう」。「スター」のCD買ってないから殆ど聴いたことはなかったんだけれども「こんぺいとう」はイイ曲。こういう、年を重ねたからならではの曲作りが嬉しくなってくるのは自分も齢を重ねているからだろうか。ロックに来ておいて何なんだがここ数年のaikoの楽曲はミディアムテンポのものにこそその真価が顕れているように感じる。


そしてそして「それだけ」。この曲だけは何が何でも(なら自力でチケ確保しとけよというツッコミはナシで)譲れない一番大好きな曲なので流石に今度後ろの歌が五月蝿かったら殺人しようと思ってた。だけど杞憂に終わった、もしかしたら後ろのオナゴは変わらずに歌ってたのかもしれないけどそんな事が気にも止まらないくらいに「それだけ」の世界に吸い込まれすぎてたみたいで全くわからなかった。先ほどから感じている不調が(とは言え十分聴くに耐えうるレベルだけど)少しだけ残念な歌唱を齎してしまったがそれを差し引いてもツリが来る。ごーめんねやっぱり自分中心。好きなものは好きだからしょーがない!!


そこから思わせぶりなMCを挟んでの「キラキラ」では会場中に金と銀の紙テープが降り注ぐという演出。可も無く不可も無く、普通どおりに「良い」だったライブに突如降り注いだ興奮の星屑、この瞬間、「この瞬間の為にここにいるって言っても大袈裟じゃあないなー」って心で密かに呟いた。気付いたら自分も含めてお客さん全員での大合唱に。「そうやって悲しい日をこえてきた」…何度聴いてもズルいなぁこのフレーズは。あ、因みに「それだけ」の歌詞で「ただ抱きしめて 丁寧にゆっくりと腕をまわして」って個所はもっと大好きです。「それだけ」が一番好きだよ、聴けて嬉しかった!ってMCのトキ伝えられなかったから、アンケートに認めて送ってみようと思います。


後半戦、弾みをつけるのはまさしく弾むよなリズムの「Power of Love」から!正直コレと「イジ天」はもういいよって食傷だから期待してなかったんだけど今回はグルーヴの勝利だわ。呼吸一つで楽曲に新しい息が吹きこまれ、全く新鮮なものとして届けられた。 そんなドキドキを抱えつつ「相合傘(汗かきmix)」で拳の嵐。Oiコールも時々は新鮮で面白い。
いよいよラスト二曲、まずは「be master of life」、長い!恒例のメンバー紹介を兼ねてやってたんだけど長い!そして速い!人間が踊れるテンポじゃなくなってたから微妙に乗れたり乗れなかったり。シンガリの「彼の落書き」もそう、ノレないから!この曲も相当好きなんだけどな、それだけに肩透かし感あるな、悔しいな。


ビショビショのシャツを引きずるようにaikoもメンバーも退場。
程なくして沸き起こるaikoコール。それに応るように「アンドロメダ」のイントロが響き続々とバンドが再登場する。この曲とか、その一つ前に出した曲とか存在が微妙すぎて忘れかけてたんだけど(現に思い出せてねーし)そういう懐の深さから持ってくるセットリストは飽きがこなそうでいいね。MCでもaiko言ってたわ、「あんまし知られてへん曲もやるけどちょこっとだけでも片隅だけでも覚えて帰ってくれたら嬉しいですって。」…で?って感じですかそうですかソリャア俺がこんなトコでそれを伝聞したって意味わかんねーデスよね。


アンコールは何故だかそれまでとは打って変わって性急な展開。矢継ぎ早に叩き出されるオーラス「恋愛ジャンキー」で思いのほか盛り上がって終了となる。この曲は前回のロックのDVD見る限り微妙な盛り上がりだったんだけどこんなに自身がタカまれるとはビックリ。引きで見たら結局LLR2と一緒やったら寒いですね。


総括
こんだけ書き殴っておいて何なんですが俺はROCKはもういいやというのが正直な感想です。今日のライブにあたってはそりゃ値段以上の楽しみは勿論だしaikoも曲も嫌いになったわけではありません。
じゃあ後ろでピーチクパーチク歌ってたナオン一匹を憎んでるんかってそういうワケでもありません。
ただ、もう仕方がないねあのMCは。aikoのライブはファンとaikoとのコミュニケーションの場ってわかってるんだけど客はひっきりなしにaikoに向かって話し掛けるしバラードなり何なりを大声で歌うファンが点在するっていうのも含めてノリが若いんだわ。斜に構えるとライブ慣れしてないってなるし。でもaikoはずっとそれに応えてきたしこれからもきっとそうするだろうから、それはaikoのやり方だからいいと思う。何年にも渡ってこのスタイルを貫いているのが一番の意思表示でもあるから。
4400円は平等だからそういう若いコが興奮しまくってる横で年を取った俺みたいな人間が窮屈な思いをするのはオカシイとも思うし、でもそこは年を取っている分だけ大らかな心で赦してあげなきゃいけないのかなとも思う。デビューから何年も経った今でさえ初めてライブに足を運ぶファンが増えている事は誇るべき事実だしそんな初めてのお客さんを満足させる為にやるべきことをやってるのも素晴らしいと思う。だけどアーティストはどんどん成長しているのにファンはいつまで経っても子供のまま、という印象は拭えない。10年先も「Power of Love」ではちょっと…


いずれにしても俺は純粋でなくなりすぎた。aikoに会えるというだけでは心は躍らない。でもそれはそれ以上に彼女の歌を好きでいるから、だからこそ肝心の「歌」を大事にする場面ではただただ歌に身を預けてたい。もいちど言うけど今日のライブ自体はとても楽しかった。だけど二度はいらないや、スタンディングが押すとか押されるとかそういう事じゃなくって少しだけ色んな事をわかってきた俺はわかっている世界でしか楽しむことができなくなってしまったから。初めての気持ちはそうそう取り戻せそうにはない。


いつか「LOVE LIKE DINNER SHOW」みたく対象年齢が少しだけ高めのイベントが開催されたらいいのにな。その時は「夢のダンス」とか「Smooch!」とかで酒を片手に(でも上品にね)盛り上がりたいな。


…まあ要するに俺は最近の曲(少し憂いがあって大人しめの)の方が好きになってるんだわ。30歳のaikoを23歳のaikoよりも応援したいんだわ。