AV寸評01「あなたとしたいの / 水原みなみ」

予ねてより温めに温めていたこの企画を発動しようと思う。AVをアートな視点で見つめて採点したいのだ。記念すべき第一回は…第一回だというのに無名の新人、評価も高くない。
冒頭、森の中で道に迷ったカップルが登場し車もエンストで立ち往生となる。「疲れた」とボヤく彼氏に意味不明のフェラチオサービス、あっけなく昇天してしまった彼を置いて今夜の宿を探し森の中を彷徨うみなみ。これは早くも青姦レイプか?と煽る期待もなんのそのあっけなく一つの建物を発見してしまう。が、扉を叩かれて顔を出したのは性欲を顔面にぶらさげたようなエロ親父。欲望も隠さず「宿賃は肉体で」と厨房のようなバーターを持ちかけ、いともたやすく頷く彼女。さぁ初めてのエスイーエックスの幕開けです。注ぐ陽射しが余りにも健康的な、陰陽の無い森林の中とりあえずひとしきり事を行います。が、どうみてもそんな健康的なプレイに興奮することない俺は早送り、と。
続いて場面は夜、旅館のオーナーと彼氏とに挟まれて貧しい夕食をかきこんだ後お風呂でオナニー、まだ足りないか!このメスブタが!!加えて彼氏のブツも咥え込むのかその股間で!!本日二度目のセックスです。ここで初めて彼女の喘ぎ声を拝聴。顔に似合わずアダルティなヴォイスをお持ちですね。数年前のAV、「あ〜ん」という言葉の語尾が裏返ってセクシーかも。しかし汗の質感が伝わってこないので傍観。程なくして三度目のセックス。これもスルー、ツマンネ。
そうこうしながら夜は明け、車も無事修復して出発の朝を迎えます。一宿の代金を払おうと明細に目を通すとそこには…信じられない金額が記入されていまして、それは暗に「もう一発やらせろや、な?な??」というメッセージ。やけのやんぱちで諦念塗れで再度エロ親父に抱かれる流れに…って何故にして彼氏も混ざっている!ダメだ…無類の3P好きの私とてこのようなシチュエーションにリビドーをタカまらせることはできない、荒唐無稽にも程がある。ここは彼氏が見ている前でに公開処刑デショーガ!リア厨の砌に道で拾ったエロ本でそんな談話が記載されてまして、それを読みながら、活字だけにして興奮しまくった甘い記憶のように!何仲良く3Pシテンスか!!違う違う、そうじゃ、そうじゃなあ〜い(鈴木雅之)もっと鬼畜に!…でも声が本気入っててちと好感触。後ろ髪引かれるがそのまま流して終了。
ようやく全てのしがらみから解放されて帰路につくカップル。しかしまたしてもエンジンがかからない。おかしいな?そう思ったところに先だってのエロ親父が登場。「細工しておいたんだ、まだまだ帰さないぞぅ」と飽くなきセックスを要求するという王道のストーリーで幕を閉じる。その際オヤジが後ろのシートからニョキっと顔を出したのがキモすぎて少し笑えた。ダメだこのV。光っていたのは全編通してエロ親父の演技力が西友ヲタばりのハァハァ感を漲らせていた点だけだな。抜けず。もとい、抜かず。