日:松浦亜弥

上手に文章にできるかわかりませんがとりあえず俯瞰図の想定も無しに、思いつくままの感想を書き殴っていきます。


自分は元々「松浦亜弥」という女性そのものには性的興奮を覚えることもなければ恋愛感情を抱いた事もありません。ですが楽曲と歌唱、そしてコンサートの楽しさに非常に高い評価を付けている人間ではあります。しかしこの日は残念ながらその二つ目の「歌唱」に関しては期待以上はおろか期待通りのものさえ返してもらうことはできませんでした。頭のどこかに例のワチ音源の歌がよぎって、それと似たようなだらしなさを感じてしまったのは残念です。
そして更にここで書き記しておきたいのは「風信子」の時かに感じたの事だったでしょうか、この人の生歌でバラードを完璧に歌いこなすのはまだあと一歩なんじゃないか、という疑いです。どうも無駄な力みが外れないように思いますね。張っている声一辺倒で押し切るしかできない、すると必然的にどうしても声が甲高さを伴ってしまい時に必要な柔らかさの表現に及ばないという現象が起こります。すると疲れちゃうんですね。聴いていて。宇多田ヒカルなんかもそうですね、声量の無さをカバーするような嘘ビブラートのゴリ推しで辟易するところがあります(しかも彼女の曲は非常に精巧に緻密に卑怯な作り方をしてますよ、悪い事ではありませんが)。けどせめてああいった肩の力を抜いた歌唱法をもっとライブでも聞かせて欲しいものです、じゃないと勿体ないなと思わされたわけです。
で、先述の構成なんですがこれは悪くないです、どころかむしろ賞賛に値すると言っても言いすぎではありませんね。そして松浦亜弥というアーティストはこんなにも多くの人間を集められるものなんだなぁとしみじみ客席を見渡して感動もしてみたりなんかしました。やはり特効の波及力は凄まじかった、一気に興奮、思わず無意識に「おおおおー」なんて叫びが口をついて出たり。俺は他人を誉めるのが苦手なのでどちらかというと良くなかった点を挙げた方が早いのでそうします、ダメですね俺は雑誌のレビューとか全然書けない減点方式では購買意欲を殺ぐよな。ってそれでですね、以下残念に感じた個所なんですが…あんまり無いんですよね珍しく。強いて挙げるなら波、かな。もっともっと一本のライブを大きな波で包んでいけたらカッコいいライブになると、感動も倍増のライブになると思うんですけど。今のところどうも3,4曲を一単位としての構成しかできていないように思いますね、それが残念。もっともっと巨大な力で会場を支配できるはずです。それと…あーでもどうなのかな、自分的には後半戦のとっかかりである「奇跡の香りダンス。」「ね〜え?」の2曲が凄く勿体無い使い方をされていたというかあややの歌い方に覇気が感じられないというか要するに疲れが見えてしまったというかそういう意味で残念だったんですけど、もしそれが狙って位置されたものでその後の「I know」と「夏男」の起爆への布石だとしたらスタッフは一枚上手です。でもまぁそこまで考えてやったわけじゃないでしょう、単純に疲弊していただけじゃないかな。
逆に素晴らしかった点。
これは皆さんが色々な場所で述べていると思いますがやはりクレーン、サブステージの存在、特効の花火は今までありとあらゆる方面で使用されてきた手段であるというのにこと松浦に限っては初めての試みで、それ故凄く新鮮で効能はバッチリでしたよね。楽曲の方も細かいアレンジが施されていて過去に何十回何百回と聴いてきたものがまた新たな側面を伴って客席を襲ってくれたのではないでしょうか?正直なところ戸惑いも感じたりしたけどそれは間違いではなかったと信じたいです。ここのところハローのような大きな会場でなく、もうちょっとお客さんも少ないアイドルのコンサにばっか行ってるのですが「LOVE涙色」の時、会場の全員があのフリをやっているのを見て、スケールの違いに震えました。とてもかっこよかったですお客さんも、あややも。


と、まぁ色々と書いてはきたのですがどうしても気分が乗ってきませんね。多分客観的に見ても最大公約数の感動を誘発する内容だったように思いますし、事実俺自身もところどころ震えてしまった個所あります(ラストのMCのとき奇声を上げて調子に乗ってたヤツは本気で殺していいと思います、アイツのせいで無理矢理現実に引き戻された罪は贖っても贖いきれるもんじゃねえぞオイコラまじで)。たぶんこれは素晴らしいコンサートでした、松浦亜弥は漸く新しいステップを登る事ができたように思います。「DYLM」だけを目当てで行った俺には充分すぎるほどのお釣りを持たせてもらいました。…が!…熱くなれないんだよどうしても・゜・(ノД`)・゜・。この日記だって無理矢理妙な使命感に襲われて書いてるんだよ…こんだけどーのこーの言ってるけど結論は「どーでもいいっす」ただそれだけ。最後に疑問なのは「単純に演出に助けられたのか?」それとも「演出が松浦亜弥の魅力をフルに引き出したのか?」どっちなんでしょうね。いずれにしても過去のライブのままでいるよりかは良かったんじゃねぇの?って事でもう一度「どーでもいいっす」。