恋3

天変地異。Gが逆転、宙に浮く。
ここ数日耐え忍んだ甲斐がありました。ううっ…苦節10日間…彼女を思わない日はありませんでした。長い長い冬を越え、漸く恋が実を結ぼうとしています。ありがとう…みんなありがとう…!


そんな夢物語は無いのです。
駄菓子菓子!案山子!どんな理由や策があるにせよ彼女がウチの店に来た事は変わりようの無い事実!銀河の歴史がまた1ページなのです!


来たんですよ、彼女が。店に。ものの30分程度、しかも待ち合わせに使われただけなんですけどね。しかもその相手はどうも同棲相手臭いんですけどね。30分間、ただひたすらにビールを飲みながら携帯をいじくりまわしてた彼女に恋の難民な俺は勘定もロハにしてやりましたよ、当然じゃないですか。それでも彼女は来たんです、まだ二回しか指名していない俺の店に。
このところひたすらに無愛想なメールをやりとりし、駆け引き(実際のところ向こうさんは駆けも引きもしていない、平然と男心を弄んでいるだけなのだが)に闘じていました。追い風は確実に吹き始めている、それはまだ彼女の心を揺らす程ではないけれど。あのとき起こった地震は僕の心の動揺だよ。君への愛の強さだよ。